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 昨年、苫小牧市で塹壕跡と言われる戦争遺構(トーチカ)が新たに見つかり、市民の探索会が行われたという記事を見つけた。 市内のトーチカは幾つか周っているが、新発見となればほっとけないのが秘境通のなべ、 内容からまあまあの位置を特定し早速探検してみた。

苫小牧柏原トーチカ (2)


塹壕跡とは、戦争時に敵の発砲攻撃から身を守るのと同時に、各施設(主に地下施設)を結ぶために地面から掘り下げられて作られた溝状の通路であり、通路から発砲攻撃もできるような高さにしてある。戦争映像などでも、ここから発砲をしているシーンをよく見かける。

位置的には市内郊外にある工業団地の近くで、高速道路と平行して走る国道沿いにあるようだ。
ここは得意の探検眼と山感を発揮、地形と雰囲気から現地調査を進めてついに見つけた。 車道からは多少ブッシュを漕ぐので見つけるのは難しいようだ。
ちなみに以前探検した苫小牧のトーチカ記事も
苫小牧トーチカ
苫小牧市 トーチカ
苫小牧市 球場近くのトーチカ

苫小牧柏原トーチカ (19)
途中にあった看板、

下車して調査すると、確かに溝状の通路跡があった。
知らないとスル~しそうだが、V字谷のように見えるのが通路跡で、長年の風化によりかなり埋まっているが目測で充分確認できる。 眺めの良い丘上の斜面下に掘られているのも作戦の一つだったのだろう
初夏でブッシュが覆うなか少し跡を辿ってみる。

苫小牧塹壕跡 (2)

苫小牧塹壕跡 (3)
丘の上まで通路は続いているが、これは鹿道かもしれない!?
戦後からすでに73年、樹木が生い茂り完全に忘れられた存在だったが平成29年に発見されたそう、ここを見つけた人もスゴいと思う
記事によると高さは約2m、交通壕、散兵豪などとも呼ばれ砲台も設置されていた。 枯葉や草木が積もったと思われ、跡を歩くとフワフワとした沈む感覚があるのは面白い

苫小牧塹壕跡 (9)
少し登ると分かりやすい

迷路のようにクネクネとした道跡は森の奥へと続いており、最終地点には施設跡のような大きなくぼみ
苫小牧塹壕跡 (1)
現在はフキに覆われている。

苫小牧市は、戦時中に函館や釧根地区ともに北海道の防衛ラインとして多くの施設が作られ、戦後には殆ど壊されたが、市内では現在4つのトーチカが確認されている。

苫小牧塹壕跡 (10)

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