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 赤平市の外れにひっそりと残る西熊の沢炭鉱跡は、昔はヒグマがよく出たところから付けられたらしい
ここの歴史は炭鉱にしては新しく、昭和40年代に、閉山していた住友赤平炭鉱跡の一角に鉱区を設けて稼働を始めた。 炭鉱跡のリサイクル利用といったところか?、人工ダイヤモンドの製造研究にも使われたが数年で閉山(昭和46年)、現在は抗口が残されているそうで、地形図で見当をつけ沢へとアタック

西熊ノ沢炭鉱跡 (1)
よく調べると沢の上流部に林道があり、そこから斜面を下れば辿りつけそうだ。
大型連休の真っ最中だが、探訪者は探検仲間であるK氏との二人のみ、傍から見れば変わり者の二人です。 この日は行者ニンニクの群落も発見、山菜シーズンも始まっているようだ。
廃道を辿り倒木やヌカルミを交わすと、目当ての沢(熊の沢)にぶち当たる。

西熊ノ沢炭鉱 (8)

西熊ノ沢炭鉱 (6)

砂防ダムは閉山後に作られたようで、上流部を少し攻めると手掛かりである炭車を発見!!、
普通の方は「たんしゃ」と聞くとバイクの単車を思いつくが、遺構好きは炭車である。 ここからは沢を下り砂防ダムを幾つか超えるようだ。殆どが工事で削られた軌道跡は急斜面に変貌、すでに笹薮が茂りトラバースしながらダムを越える。 ファイト一発(リポビタンD)の世界、山奥深くが山奥不覚にならぬよう注意  

西熊ノ沢炭鉱 (2)

西熊ノ沢炭鉱 (7)

しばらく進むと、川向の斜面に塞がれた抗口を見つけた。さらに硫黄臭も漂い、どうやら炭鉱跡に到着
川の色も変わるほど黄褐色の鉱泉が大量に放出され、向かい岸(我々がいる付近)には硫黄泉が湧出、ここにも抗口があったと思われる。とある資料では、排気風道抗口というそうだ。
砂防ダム工事で殆どの遺構群が壊される中、炭車とともに西熊の沢の炭鉱の唯一の生き残りと言える。

西熊ノ沢炭鉱 (4)

西熊ノ沢炭鉱 (5)

西熊ノ沢炭鉱跡 (2)
土砂や倒木で埋まっているが、実際は高さ2mはある抗口だったと思われる

車の終点地点からは30分もあれば辿りつけるが、まだまだ知る人は少ないようだ。 
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