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 オシラネップ川上流を進むこと約20k、例年だと冬期通行止め区間だが、雪解けが早い今年は大型連休中でも最深部まで行けるようだ。
道の駅での情報通り岩見沢林道(イワナ沢林道)の看板を発見、ここからは森林散歩がてら歩いても5分程

滝上森林鉄道東側 (10)

見えてきた!!切り通し跡、大岩をパックリと割ったように作られた道は、当時林鉄が走っていた軌道跡だ。
現代なら削岩機で岩を破壊できるが、当時は手掘りとダイナマイトが基本の人海戦術だったそうで、付近には飯場もあり、30~40人の作業員がいたそうだ。

滝上森林鉄道東側 (11)

滝上森林鉄道東側 (14)

玉石がかなり精巧に積まれた擁壁は、橋の付け根部分にあたる土台跡、春先なため周囲には橋脚跡や遺構が次々目視でき、好きな方は、時間を忘れてどっぷりと浸ってしまう
当時、勾配のキツい箇所では脱線もあったそうで、警笛が3回なると脱線した証で作業員集合の合図にもなっており、さらに冬期間はスリップもあったりと、かなり過酷な林鉄時代だったことが窺える。

滝上森林鉄道東側 (15)
奥深い森に聳え立つ橋脚群、錆びたアンカーボルトも印象的

滝上森林鉄道東側 (19)

ここから林鉄は小滝が連なる渓谷地帯を横断しており、冒頭にあった渓谷と滝、橋脚の3ショットを見られる場所へ
林道から下りられる踏み跡が無かったので、笹の斜面を強行突破して沢へと下りた。
苔むした岩と滝、背後にある橋脚はまさに絵になる風景です。 ここの存在はまだまだ知る人が少ない、忘れられた仙境の地かもしれない

最近は、ふるさと納税で有名になった上士幌町のタウシュベツ橋梁跡に匹敵する鉄道遺構群といえますな
町では有料ツアーも予約制で行っており、実地調査をもとに記録資料も残しながら歴史伝承を続けてる。
林道は、軌道跡を再利用したベベロ大橋の奥でゲートが閉められ終点となっていて、残雪の「チトカニウシ岳」が間近に迫る光景、見とれて写真を取り忘れてしまった。
当時はまだこの奥に小学校があったそうで、今では考えられない

滝上森林鉄道東 (2)

というわけで、観光協会発行のパンフレットに小さく乗っていた記事から大発見に至った探検でした。
北海道には、まだまだこん森林鉄道跡が人知れず眠っているのかもしれない


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