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 今回は予想通り、南北海道代表の北海高校の戦績と戦力分析です。
記憶に新しい昨年の準優勝から早くも1年、今年も北海高校が、今回は深紅の優勝旗取りへと挑みます。
今年の南北海道大会は、北海を含めた私学5強の争いと言われました。
ただ北海は、春の全道大会には支部予選で敗退と、やや力が落ちるのではと言われましたが、夏の大会が始まると、北海の総合力の高さと巧さが際立つ大会となった。

旭川スタルヒン000
 初戦では、名門校で甲子園でも上位進出のある北照高校に、逆転で11-4の8回コールド
5回、中軸の集中打で一挙6点を挙げ試合を決めた。

春の全道大会準優勝校、函大有斗との準々決勝は、息詰まる接戦となったが2-1で辛勝
バントで有斗守備陣にプレッシャーをかけ続けた5回に、4番佐藤のタイムリーで2点を先制、
阪口ー多間の継投で1失点に抑えた。
北海は、有斗のエース成田に5安打に抑えられながら8四死球を選び170球を投げさせた。
打てなければ四死球を選んでチャンスを作り、先制後は堅守で逃げ切る。  点は取れなくても負けない野球ができる北海野球の神髄ともいえる試合で、「今年も北海は強い」そう感じた試合だった。

準決勝では、春の全道大会優勝校、駒大苫小牧を2-1で退けて大番狂わせを起こした札幌大谷戦
初回から北海野球が全開で、6安打に7四死球を絡めて10点を挙げ試合を決めた。
得点しても打ち急がず、じっくりと選球して四球を選び、ベース寄りに立って内角を殺す。少し甘く入るとヒットにする。
大谷は1回で3投手を継投するが、変化球も見極められ投げる球が無くなっていた。

決勝は、Mx145をマークした今大会屈指の好投手、高杉を擁する東海札幌
先発の阪口が自身の野選から崩れていきなりの5失点、しかし北海は全く慌てなかった。
得意のバントに四球を絡め3回に4安打で3点、高杉に疲れが見えてきた6回に中軸のタイムリーで同点、9回には3回から継投していた多間が自ら決勝打を放った。この試合でも、5四死球を選び190球を投げさせた。

・戦力分析
投手・守備編

阪口 18回   25被安打  16三振  6四死球 13失点
多間 10⅔回   4被安打  10三振  2四死球  0失点
井平  4⅓回   3被安打   3三振  5四死球  1失点

データ通り、阪口の失点が気になる
エース格の阪口はMx145を誇る本格派投手、ただ今大会では力みが目立ち、回が変われば別人?と思われる投球もあった。
ストライクとボールがハッキリし、見極められて四球でピンチを広げるパターンが多く完投はなし、暴投も3つ記録した。
ただ変化球とも切れがあるので、多少甘いコースでも自信をもって投げられればそう打たれる投手ではない、首脳陣のアドバイスができれば全国でも充分期待できる。 (支部予選ではプロのスカウトもスタンドに陣取どるほど素質はある)

今大会のMVPは多間といっても過言ではない、4試合全てにリリーフし自責点0、多間の好投がなければ甲子園も無かったかもしれない、甲子園での登板が自身となり急成長、Mx138kのストレートと変化球はTV画面やスタンドからも分かるほど切れがスゴイ、低めの制球力も抜群で、全国レベルの投手だ。 春先に肩を痛めており完投は難しいが、甲子園でも好投が期待できる。
井平は、今春サイドスローに変更したが力的には3番手、甲子園では阪口と多間が中心となりそうだ。

守備は4試合で1失策と堅守を誇る。
位置取りや捕球レベルが非常に高く、伝統校の強さと自信なのか接戦になるほど強さを発揮する。
ピンチにも乱れることが無く、守備からの自滅はまず無く、再三の堅守やヒット性の当たりを好捕し円山球場を沸かせた。 決勝の1回にやや乱れたが、いい反省材料になるはず。
甲子園でも、堅守でスタンドを沸かせる姿が想像できる。

・打撃・攻撃編
4試合  打率 341  43安打  30得点  14失点  1本塁打  1盗塁  27四死球

際立つのは打率もさることながら四死球の多さ、打者技術が非常に高く、ベース寄りに立って各打者がバットを短く持ってのセンター返しが徹底され、ボールになる変化球と、ストレートもボール半分の差でも見極めてくる選球眼は投手にとっては脅威、際どいコースもファールで逃げ、甘くなれば簡単に捉える。 四球の殆どは、投手の乱調ではなく見極めて選んだモノ 
攻撃は、バントを多用し中軸のタイムリーで得点する基本形だが、叩きつける内野安打も多く、真綿で首を絞める攻撃が北海の真骨頂、相手投手からすると、「なぜ打たれていないのに失点しているんだ」という心境で疲労感だけが溜まっていき、反撃意欲も削がれてしまう

伝統校、北海の代名詞と言われる堅守とソツのない攻撃、試合運びの巧さ、イヤらしさ、負けない野球ができるチームが今年も完成した。
昨夏の甲子園組が7人残り、特に中軸を担う川村、佐藤、井上、渡辺は長打力もあり勝負強い打撃に期待したい
ただ甲子園は甘くない、1回戦で優勝候補との対戦になってしまうこともありえます。 
心配なのは、また疲労感の残る開幕試合を引いたりと・・・くじ運にも期待しましょ
実は、開幕試合は北海が全国で1番多いんです。(夏だけで7試合)
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