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2018.11.14
札幌大谷、秋の甲子園制する~明治神宮大会
新聞やTVなどでも紹介され、ご存知の方も多いようですが、今回は高校野球マニアとしてスル~するわけにはいかない
札幌大谷が、全国10地区の優勝校で争う明治神宮野球大会を、北海道勢では13年ぶりに制しました。この大会は秋の甲子園とも呼ばれ、優勝校の地区には来春の選抜出場枠がプラス1校与えられる。
創部10年目で春夏の甲子園にも未出場、下馬評では全くノーマークのなか強豪を次々撃破、5日間で4試合の強行日程を制した。
(画像と文章は関係ありません)

札幌大谷が、全国10地区の優勝校で争う明治神宮野球大会を、北海道勢では13年ぶりに制しました。この大会は秋の甲子園とも呼ばれ、優勝校の地区には来春の選抜出場枠がプラス1校与えられる。
創部10年目で春夏の甲子園にも未出場、下馬評では全くノーマークのなか強豪を次々撃破、5日間で4試合の強行日程を制した。
(画像と文章は関係ありません)

ちなみに13年前は、田中将大(楽天→MLBヤンキース)擁する駒大苫小牧が制した年です。
自身も、正直初戦敗退だろうと思った龍谷大平安(近畿地区)戦、1回に四球や失策、野選につけ込みタイムリーヒットも含めて5点を先制、中盤から終盤に失策が重なり追い上げられるも、西原ー太田の継投で逃げ切り、6-5で制すると勢いに乗った。
準々決勝の国士館(東京地区)も、1回に相手ミスにつけ込み3点を先制、3回にも中軸のタイムリーで2点、その後も持ち味の機動力と走塁を絡めるなど3投手から13安打を放ち、投げては控え投手の増田が好投し、7-3で快勝した。
秋の全道大会は運と勢いも手伝って優勝したのでは?と、自身も正直思っていたが、これは本物の実力かも?と反省・・・
準決勝は筑陽学園(九州地区)との対戦、この試合も1回表に連打と打撃妨害で2死満塁のチャンスに、タイムリーヒットと押し出しで2点を先制、その後はけん制死や走塁ミスなどでチャンスを逃す嫌な展開だったが、毎回のようにランナーを出して守備陣に圧力をかけ続け、終盤のミスにつけ込み下位打線のタイムリーヒットで引き離した。
投手は右サイド太田投手のショータイムとなった。初戦13安打を放った強力打線を8回終了まで無安打完封と快刀乱麻の投球、スタンドもざわついてきた9回裏先頭打者にヒットを打たれて大記録達成は逃がし、気落ちから連打を浴びたが5-2と逃げ切り、守備も2試合連続で無失策と盛り立てた。
太田は最速128kのストレートの他、打者の手元で逃げる、沈む、浮き上がる、食い込むなど多彩な変化球を内外高低に緩急で投げ分け、筑陽打線は最後まで捉えられず「今まで見たことが無い球の軌道だった」と脱帽のコメント
決勝は、初戦を観戦した段階で優勝するだろうと自身も思っていた星稜(北信越地区)、夏の甲子園組が多く残り、総合力が高い全国屈指のチーム、投手の奥川はMAX150kのストレートの他、変化球の切れも全国トップレベルで攻略は不可能なレベル、先発が奥川以外ならチャンスもあるのではと思っていたが、星稜は3連投となる奥川を回避し控えの荻原が先発、札幌大谷は右本格派のエース西原の先発で試合は始まった。
星稜高校 000 010 000 1
札幌大谷 000 000 20x 2
西原は、秋の全道大会では制球を乱して打ち込まれ、早い回での降板が目立ったが、この試合では覚醒したかのような別人の投球を見せる。MAX142kのストレートと適当な荒れ球で四死球を4つ出すが、カーブやチェンジアップで緩急を付け、ピンチには内角を突く強気の投球で星稜打線を1安打1失点に抑える好投、 星稜は打ち気に早って高めのボール球に手を出すケースが目立ち、先頭打者が何度も出塁したが内角攻めを最後まで攻略できなかった。
ただ大谷打線も、MAX138kのストレート、120k台のスライダーを捉えきれず中盤まで無得点、ただ7回に入り明らかに疲労が見えてきた荻原を攻め、下位の連打で2死二、三塁チャンスに、1番の北本が切れの落ちてきたスライダーを捉えて逆転タイムリー、星稜は奥川を投入して後続を断つが、継投のタイミングがやや遅れた。
西原は9回まで球威が落ちず、最後は1死一塁から併殺で逃げ切り2-1と接戦を制した。
かくして、オッズの賭け率が一番高いと思われる大穴のような下馬評を覆し、札幌大谷が秋の王者となった。 全国相手に4連勝するのはまぐれや運だけでは無理、実力の勝利です。
ただこれで満足しては、打倒、札幌大谷で挑んでくる春の選抜甲子園では勝てない、まだまだ新チームで間もないため攻守とも粗さやミスが目立ち、投手陣も研究されるハズ、全国の強豪はすでに今時期は猛練習を重ねている。
現2年生は中学時代に全国大会で上位進出経験者が揃い、1年夏からベンチ入りして試合経験も豊富な選手が多いが、その反面個性の強い選手が多いため個人プレーに走っては勝てる試合も落としてしまう、今夏の南北海道大会でも、現メンバーが中心だったが、初戦の札幌光星戦で、2点先制しながら中盤以降にバントや走塁で揺さぶられて守備が乱れ逆転負けした。
最後に4試合を見たなかでの課題なども挙げておくと
4人が登板した投手陣と守備の成績
45回 18被安打 11失点 20三振 16与四死球 6失策 3暴投(パスボール含)
投手陣は、タイプが異なる西原と太田の好投が光り、秋の全道大会からの成長が大きい、安易に四死球を出して失点に繋がったり、投げ急ぎでボール先行になるのを修正したい、また4試合で7盗塁されたのは課題、今大会は先制してリードする試合が多く、機動力や足で崩されなかったが、劣勢になったときに冷静に守れるかが課題となりそう、この冬の練習で球威と制球力のレベルアップ、メンタルとバッテリー間の強化ができれば甲子園での活躍も期待出来る。 あとは初出場の気持ちが早って、冬期間の怪我には注意
課題は守備面と見る。
初戦の龍谷大平安戦は、慣れない人工芝もあったが5失策を記録、その後の3試合は1失策で凌ぎ成長が窺え、遊撃手の北本は再三の好守を見せた。
気になるのはカバーリングの甘さ、無死で内野ゴロの時1塁手のカバーリングに入る2塁手がやや緩慢な時があり、もし送球が逸れれば打者走者に見す見す進塁されてしまう。 また、外野から内野への返球がランナーがいても山なりの緩い球で返すケースがあり走塁にスキのないチームなら次塁を狙われている。
4試合の打撃と攻撃面成績
打率309 42安打 20得点 22三振 15四死球 4盗塁
大谷の持ち味は走塁で、盗塁は少ないが俊足が多く、リードを大きく取ったり積極的な走塁でミスを誘う攻撃が得意、打撃陣も切れ目が無く、下位打線がチャンスを作ったりタイムリーヒットを放つなど勝負強さが目立ち、1番の北本、中軸の飯田、西原、石鳥らは長打力もある。
たた勝負所で走塁が消極的になったケースが星稜戦であった。 場面は2-1と逆転しさらに2死一、三塁の場面、投手は奥川で、一塁ランナーは無視して打者勝負に集中していた。 ここで盗塁してればセーフになる確率が高く、全国レベルのチームなら間違いなく走っているケース、打者は三振したがまだ走塁の甘さは残った。
また星稜戦で全国トップレベルの投手陣を打ち崩せなかった。 140k以上のストレート、120台の変化球を見極める選球眼やファールで粘るなどの技術は付けたい
これで来春の選抜甲子園における北海道勢枠が1校増えるが、準優勝の札幌第一が有力となった。
自身も、正直初戦敗退だろうと思った龍谷大平安(近畿地区)戦、1回に四球や失策、野選につけ込みタイムリーヒットも含めて5点を先制、中盤から終盤に失策が重なり追い上げられるも、西原ー太田の継投で逃げ切り、6-5で制すると勢いに乗った。
準々決勝の国士館(東京地区)も、1回に相手ミスにつけ込み3点を先制、3回にも中軸のタイムリーで2点、その後も持ち味の機動力と走塁を絡めるなど3投手から13安打を放ち、投げては控え投手の増田が好投し、7-3で快勝した。
秋の全道大会は運と勢いも手伝って優勝したのでは?と、自身も正直思っていたが、これは本物の実力かも?と反省・・・
準決勝は筑陽学園(九州地区)との対戦、この試合も1回表に連打と打撃妨害で2死満塁のチャンスに、タイムリーヒットと押し出しで2点を先制、その後はけん制死や走塁ミスなどでチャンスを逃す嫌な展開だったが、毎回のようにランナーを出して守備陣に圧力をかけ続け、終盤のミスにつけ込み下位打線のタイムリーヒットで引き離した。
投手は右サイド太田投手のショータイムとなった。初戦13安打を放った強力打線を8回終了まで無安打完封と快刀乱麻の投球、スタンドもざわついてきた9回裏先頭打者にヒットを打たれて大記録達成は逃がし、気落ちから連打を浴びたが5-2と逃げ切り、守備も2試合連続で無失策と盛り立てた。
太田は最速128kのストレートの他、打者の手元で逃げる、沈む、浮き上がる、食い込むなど多彩な変化球を内外高低に緩急で投げ分け、筑陽打線は最後まで捉えられず「今まで見たことが無い球の軌道だった」と脱帽のコメント
決勝は、初戦を観戦した段階で優勝するだろうと自身も思っていた星稜(北信越地区)、夏の甲子園組が多く残り、総合力が高い全国屈指のチーム、投手の奥川はMAX150kのストレートの他、変化球の切れも全国トップレベルで攻略は不可能なレベル、先発が奥川以外ならチャンスもあるのではと思っていたが、星稜は3連投となる奥川を回避し控えの荻原が先発、札幌大谷は右本格派のエース西原の先発で試合は始まった。
星稜高校 000 010 000 1
札幌大谷 000 000 20x 2
西原は、秋の全道大会では制球を乱して打ち込まれ、早い回での降板が目立ったが、この試合では覚醒したかのような別人の投球を見せる。MAX142kのストレートと適当な荒れ球で四死球を4つ出すが、カーブやチェンジアップで緩急を付け、ピンチには内角を突く強気の投球で星稜打線を1安打1失点に抑える好投、 星稜は打ち気に早って高めのボール球に手を出すケースが目立ち、先頭打者が何度も出塁したが内角攻めを最後まで攻略できなかった。
ただ大谷打線も、MAX138kのストレート、120k台のスライダーを捉えきれず中盤まで無得点、ただ7回に入り明らかに疲労が見えてきた荻原を攻め、下位の連打で2死二、三塁チャンスに、1番の北本が切れの落ちてきたスライダーを捉えて逆転タイムリー、星稜は奥川を投入して後続を断つが、継投のタイミングがやや遅れた。
西原は9回まで球威が落ちず、最後は1死一塁から併殺で逃げ切り2-1と接戦を制した。
かくして、オッズの賭け率が一番高いと思われる大穴のような下馬評を覆し、札幌大谷が秋の王者となった。 全国相手に4連勝するのはまぐれや運だけでは無理、実力の勝利です。
ただこれで満足しては、打倒、札幌大谷で挑んでくる春の選抜甲子園では勝てない、まだまだ新チームで間もないため攻守とも粗さやミスが目立ち、投手陣も研究されるハズ、全国の強豪はすでに今時期は猛練習を重ねている。
現2年生は中学時代に全国大会で上位進出経験者が揃い、1年夏からベンチ入りして試合経験も豊富な選手が多いが、その反面個性の強い選手が多いため個人プレーに走っては勝てる試合も落としてしまう、今夏の南北海道大会でも、現メンバーが中心だったが、初戦の札幌光星戦で、2点先制しながら中盤以降にバントや走塁で揺さぶられて守備が乱れ逆転負けした。
最後に4試合を見たなかでの課題なども挙げておくと
4人が登板した投手陣と守備の成績
45回 18被安打 11失点 20三振 16与四死球 6失策 3暴投(パスボール含)
投手陣は、タイプが異なる西原と太田の好投が光り、秋の全道大会からの成長が大きい、安易に四死球を出して失点に繋がったり、投げ急ぎでボール先行になるのを修正したい、また4試合で7盗塁されたのは課題、今大会は先制してリードする試合が多く、機動力や足で崩されなかったが、劣勢になったときに冷静に守れるかが課題となりそう、この冬の練習で球威と制球力のレベルアップ、メンタルとバッテリー間の強化ができれば甲子園での活躍も期待出来る。 あとは初出場の気持ちが早って、冬期間の怪我には注意
課題は守備面と見る。
初戦の龍谷大平安戦は、慣れない人工芝もあったが5失策を記録、その後の3試合は1失策で凌ぎ成長が窺え、遊撃手の北本は再三の好守を見せた。
気になるのはカバーリングの甘さ、無死で内野ゴロの時1塁手のカバーリングに入る2塁手がやや緩慢な時があり、もし送球が逸れれば打者走者に見す見す進塁されてしまう。 また、外野から内野への返球がランナーがいても山なりの緩い球で返すケースがあり走塁にスキのないチームなら次塁を狙われている。
4試合の打撃と攻撃面成績
打率309 42安打 20得点 22三振 15四死球 4盗塁
大谷の持ち味は走塁で、盗塁は少ないが俊足が多く、リードを大きく取ったり積極的な走塁でミスを誘う攻撃が得意、打撃陣も切れ目が無く、下位打線がチャンスを作ったりタイムリーヒットを放つなど勝負強さが目立ち、1番の北本、中軸の飯田、西原、石鳥らは長打力もある。
たた勝負所で走塁が消極的になったケースが星稜戦であった。 場面は2-1と逆転しさらに2死一、三塁の場面、投手は奥川で、一塁ランナーは無視して打者勝負に集中していた。 ここで盗塁してればセーフになる確率が高く、全国レベルのチームなら間違いなく走っているケース、打者は三振したがまだ走塁の甘さは残った。
また星稜戦で全国トップレベルの投手陣を打ち崩せなかった。 140k以上のストレート、120台の変化球を見極める選球眼やファールで粘るなどの技術は付けたい
これで来春の選抜甲子園における北海道勢枠が1校増えるが、準優勝の札幌第一が有力となった。
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