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 太平洋炭鉱で有名な釧路市とその周辺には、かつては小炭鉱が点在していた。
今回は、以前に紹介した別保炭鉱から隣町の厚岸町にある上尾幌炭鉱を探検、ネット情報も少ないマニアックな炭鉱の様だ。

上尾幌炭鉱跡 (3)
厚岸町の上尾幌駅は現存するJR駅で、かつては周辺で採炭された石炭運搬のターミナル駅として活躍したが、過疎化が進んだ現在の駅前通りには民家が数件建っているだけで、やや秘境駅に近い雰囲気が漂う
この周辺には大正6年頃から小炭鉱が開発され、戦争で休止のあとに再開された昭和20年代に全盛期を迎えるが長くは続かない、石油へのエネルギー革命が起きてからは、体力のない小規模炭鉱なゆえ次々と閉山し昭和40年頃には全炭鉱が姿を消した。

上尾幌炭鉱 (10)

上尾幌炭鉱 (7)

最盛期で4、500人ほどいた上尾幌地区の人口も現在は数十人程度、800人を数えた小学校も無くなり、10年程前には路線バスが廃止になってしまった。 炭鉱跡は通行止ゲートの奥にひっそりと残っているが、現存する遺構は少なく大部分は自然に還っている。 身支度を整えて徒歩でアタック
10分程で草に覆われた黒い丘が見えてきたが、凝視しないとスル~しそうなほど目立たないズリ山だ。

上尾幌炭鉱 (8)

すぐ横に選炭場跡と思われるコンクリート壁が残っていて、高さは3m以上ありそうだ。
登ってみたが一段だけの様でブッシュの侵入が激しい 足元には金属片やコンクリート片が散乱しており、この辺りが中枢部と思われる。 さらに奥には地形図通りの貯水池なのか?結構大きな沼と段々地形

上尾幌炭鉱 (3)

上尾幌炭鉱 (1)

この辺りは炭住街だった場所で、林道からは急斜面の下となり、今ではアプローチが難しい
少し戻り抗口がある対岸へと斜面を下りるが、貯水槽のような施設がありバラ線で囲まれて立入禁止状態、深い沼地になっており、うかつに近づくと地底の世界へとさらわれそうだ。(要注意な場所ですので自己責任で)

上尾幌炭鉱 (4)

上尾幌炭鉱跡 (1)

アレコレと探し回り、何とか対岸に辿りつくと冷泉が湧出する抗口跡に見つけた。抗口自体は、土砂や草木に覆われ完全に埋もれたようだ。 湧出量は多く溜めれば尻湯ができそうな位で先ほどの貯水槽へとオーバーフローしていた。

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